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2011年08月29日
DOWAエコシステム株式会社
エコシステム山陽株式会社が微量PCB廃棄物処理業の許可取得
~トランス等の筐体を、国内初の連続式加熱炉で処理~
DOWAホールディングス株式会社(東京都千代田区外神田四丁目14番1号 資本金:364億円 社長:山田 政雄)子会社のDOWAエコシステム株式会社(同所 資本金:10億円 社長:佐々木 憲一)は、エコシステム山陽株式会社(岡山県久米郡美咲町吉ヶ原1125 資本金:1億円 社長:横田 一夫)の新焼却炉において、微量PCB廃棄物に係る処理業の許可を、岡山県より取得いたしました。
DOWAエコシステム株式会社では、2005年から環境省による微量PCB汚染廃電気機器等の焼却実証試験へ複数の拠点で参画し、安全にPCBを分解・処理できることを確認してきました。これらの試験から得た知見を基にエコシステム山陽株式会社では、連続式の専用焼却炉による微量PCB汚染廃電気機器等の処理へ向け、建設および実証試験を進めてまいりました。
本処理施設は連続式の加熱炉で、固定床炉による処理に比べ昇降温のロスを大幅に減らし、48t/日という高い処理能力と低コスト化を実現しました。また本処理施設は、トランス等の電気機器筐体を連続で処理することが出来る、国内初の施設でもあります。
本処理施設は、微量PCB廃棄物を処理できる施設としては、大臣認定を取得した4施設に続き、国内で5件目(DOWAグループでは2件目)となります。DOWAグループでは、確実かつ安全に微量PCB廃棄物の処理を行い、2016年7月を法定期限とするPCB廃棄物の処理推進へ、貢献してまいります。
今回取得した許可の概要
- 1)取得日:
- 2011年8月19日
- 2)許可を受けた施設:
- エコシステム山陽株式会社 焼却施設3
- 3)対象物および処理能力:
- 微量PCB汚染廃電気機器等(絶縁油抜油後の電気機器)、48t/日
DOWAグループの微量PCB廃棄物処理体制
事業所名 | 所在 | 処理対象物 | 処理への取り組み状況 |
---|---|---|---|
エコシステム山陽㈱ | 岡山県 | 微量PCB汚染廃電気機器 | 2011年8月岡山県による許可取得、2011年10月上旬受入開始予定 |
エコシステム秋田㈱ | 秋田県 | 微量PCB汚染絶縁油 | 大臣認定申請中 |
エコシステム小坂㈱ | 秋田県 | 微量PCB汚染絶縁油 | 大臣認定申請準備中 |
光和精鉱㈱ | 福岡県 | 微量PCB汚染絶縁油および廃電気機器 | 2010年12月大臣認定取得、2011年4月受入開始 |
下記URLをご覧下さい。
- ニュースリリース(DOWAホールディングス株式会社)
- エコシステム山陽㈱が微量PCB廃棄物処理業の許可取得
処理に関する問合せ先
- エコシステムジャパン株式会社 微量PCB営業推進部
- TEL: 03-5611-6867
ホームページアドレス:http://www.ecosystem-japan.jp/
参考資料
ポリ塩化ビフェニル(以下、PCB)は、絶縁性が高く、主に変圧器等の電気機器の絶縁油として広く使用されていましたが、有害性が判明し国内では昭和47年以降その製造が中止されました。PCBを含む電気機器等の廃棄については、「PCB廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」が平成13年7月15日に施行され、高濃度のPCBを含む電気機器等の廃棄物は、政府が全額出資する日本環境安全事業㈱において処理が進められています。
一方、数mg~数十mg/kg程度のわずかにPCBが混じった絶縁油を含む電気機器等が廃棄物となったものは「微量PCB汚染廃電気機器等」と呼ばれています。
PCB廃棄物の種類ごとの比較
PCB特措法前から認識されていたPCB廃棄物 | PCB特措法施行後に明らかになったPCB廃棄物 | |||
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トランス・コンデンサ等 | 安定器・汚泥等のPCB汚染物 | 微量PCB混入電気機器 | ||
概要 | PCBを使用した電気機器又はPCBに汚染されたもの(PCB使用機器は昭和47年に製造を中止) | 絶縁油の再生処理過程でPCBが混入したもの | 非意図的にPCBが混入した電気機器、新油使用柱状トランス、OFケーブル | |
PCB濃度 | トランス:60%(600,000ppm) コンデンサ:100%(1,000,000ppm) PCB汚染物:含有するPCB量による |
数10ppm(PCB使用トランス等の数万分の1) | ||
推定PCB量 | 約2万トン | 数百トン | 再生油使用柱状トランス:約3.1トン | 電気機器:約3トン 新油使用柱状トランス:約0.1トン OFケーブル:約20kg |
処分量の見込み | 約34万台 | 安定器:約6百万個 感圧複写紙:約7百トン ウエス:約2百トン 汚泥:約2百トン |
再生油使用柱状トランス:約381万台 (推定汚染台数:約291万台) |
トランス等:約120万台 新油使用柱状トランス:約40万台 OFケーブル:約1,400km |
判別方法 | 機器の銘板記載内容や製造年等により判別 |
| ||
処理方法 | 脱塩素化分解 等 | 溶融分解 等 | 脱塩素化分解 等 | |
処理体制 | 日本環境安全事業株式会社による処理 | 電力会社による自社処理 |
□(赤枠):DOWAグループで処理対象とするPCB廃棄物
(出典:中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会 微量PCB混入廃重電機器の処理に関する専門委員会 資料)